子どもとおとなが一緒に年4回、生の舞台(演劇・音楽・人形劇など)を楽しみます。
定期的・継続的に観るので、舞台鑑賞(定)例会と言います。
2023年9月22日(金)19:00開演、高知市文化プラザかるぽーと大ホールにて、人形劇団むすび座による《小学生以上特別例会》『チト~みどりのゆびを持つ少年~』を上演しました。
※この公演は公益財団法人高知市文化振興事業団・NPO法人高知市こども劇場・さんさんテレビ・人形劇団むすび座との共同主催事業として行いました。
『チト〜みどりのゆびをもつ少年~』との出会いは、2017年のむすび座50周年記念公演(3日間限定)を名古屋に観に行った時でした。
その時から「贅沢な夢の作品やけど高知のみんなと観たい!!」と、ずっと思い続け、その夢が叶って幸せです。
しかも『チト』がやってきたのは、高知で自らを「植物の精」と呼んだ牧野博士の朝ドラ『らんまん』が盛り上がり、世界がロシアのウクライナ侵攻にざわめいているちょうどこの時。まるで運命のようです!
主催で一緒に取り組んでくださった高知市文化振興事業団さん、さんさんTVさん、むすび座さんに感謝。
こども劇場では早速実行委員会(以後実委と表記)を立ち上げ、どうしたらより楽しめ、より多くの方と一緒に観られるかを考え始めました。
事前活動では、舞台をより深く楽しむために、当日上演会場の壁面に投影するための花の絵を描いたり、脚本の篠原久美子さんのお話を聞いたり、むすび座の役者さんとの交流をしました。
(花の絵を描く事前イベントを各地区で開催しました! 西地区・南地区・北地区・中地区)
当日は、開演前から役者さんが客席やロビーに出て蝶々を舞わせたり芋虫を歩かせたり、緊張をほぐし期待を高めるような楽しい工夫をしてくれていたので、早くから温かく期待のこもった雰囲気に包まれていました。
かるぽーと大ホールを観客でいっぱいにすることはできず残念でしたが、来場者は、舞台が大きく照明も美しいホールで大掛かりなセットの中大人数の役者たちがのびのび動き回る人形劇の迫力を、存分に楽しむことができたと思います。アニメーションなどの映像もとてもきれいに見えました。
公演当日の来場者へのサプライズプレゼント、帰り際の壁一面に「感謝の花園」の出現、「チトのみどりの葉っぱの指輪」の配布準備は大変でしたが、みんなに笑顔で帰ってもらえたのが何よりのご褒美でした。出口前は、来場者の数にしては驚くほどの混雑ぶりが長く続いていたので、舞台の余韻を楽しんでくれていたのだと思います。
日々を大切に暮らしていれば戦争は起こらない。戦争は起きる前に止める。
種はどこにでも落ちるけど、咲けない花もある。土やおひさま、風や雨が足りなければ。
植物のように生きなさい。
チトは「みどりのゆび」をなくしてもチトであることに変わりない。ありのままでいい。
などなど、事前取り組みの時や公演中のセリフで、たくさんの、心のひだに入り込む言葉を聞きました。
チトの頑張り、成長、おとなを悪者にしないストーリーに心打たれたという感想、フィナーレの時の会場の拍手はとても気持ちがこもっていたように思うという声が聞こえました。
観てくださった皆さんの心に、小さな花が芽を出しますように!
また再演してくれないかなあとひそかに願っているのは、きっと私だけではないと思っています。
『チト~みどりのゆびをもつ少年~』実行委員長 ピノコ
高知市こども劇場は会員制で運営しています。例会当番も会員が担っています。
いろんな当番があるので、ぜひ参加してね!
今回は高知市文化振興事業団さんと一緒に運営をしました。