9月期高学年例会「あの夏の絵」を鑑賞する前に体験する3つの講座の、その➀「脚本・演出の福山啓子さんのお話を聞く」
日 時:7月23日㈪14時~16時
会 場:高知県立県民文化ホール多目的室
参加者:14名
福山さんは1980年大学卒業と同時に青年劇場に入り養成所で2年学んだ後、脚本家になったそうです。これまでに4本の脚本を手掛けられ、今作はその3本目です。
広島市立基町高校創造表現科の生徒が描いた絵のレプリカを見ながら、生徒と被爆証言者が関わった時の様子や、絵の内容について解説してくださいました。
証言者と生徒のやり取りが、舞台の1シーンとして登場したりエピソードの参考になったりしたそうです。生徒たちは、半年間のとりくみで証言者から話を聞いたり資料を調べたりして絵を仕上げます。何度も何度も書き直すそうです。被爆者の人生をなぞるその作業の大変さ・そのエネルギーは相当なものです。「被爆体験は証言者の体験だが、被爆の絵を描くのは作者(生徒)の体験。作者がその体験を語ることで新たな語り部になる」という話が印象的でした。
講座の参加者の中には、本や映画・舞台など様々な媒体を介して「戦争」に触れることに抵抗感があるという意見も聞かれましたが、お話を聞いて、実際に何があったのかを知り・伝えていくという事も大切な使命だと感じました。そのためにも、事前講座や10月の舞台により多くの方に参加して欲しいと思っています。
この舞台には、印象が強すぎるという理由から描かれた絵は登場しません。「出来上がった絵ではなく、作り上げる過程を描きたかった、これは高校生の成長の物語だ」と話されていました。
うさぶー
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秋田雨雀・土方与志 記念 青年劇場
福山啓子(ふくやまけいこ)プロフィール
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。1990年入団。文芸演出部所属。
2006年初演の「博士の愛した数式」で脚本・演出を担当、児童福祉文化賞(厚生労働大臣賞)を受賞。その後、「野球部員、舞台に立つ」で脚本・演出、「田畑家の行方」で演出を担当。2017年5月「梅子とよっちゃん」を書き下ろす。
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講座その②のお知らせ
「平和ってすてきだね~あの時のことの話」
1945年8月6日に広島できのこ雲をみた鈴木高穂さん。6才で敗戦を迎えられた鈴木さんの「平和を語りつぐ」お話を聞きます。
8/4(土)14:00~16:00
高知こどもの図書館2F 多目的スペースにて。
次世代につなぐ大切なお話です。是非いらしてください。参加には事前申し込みが必要です。
お申し込みは、高知市こども劇場まで。
TEL (088)879-7160
FAX (088)879-7161
(日・月・祝 閉局)